故ブラザー阿部のみことばのおすそわけ(38)

10月22日。ルカ福音書13章。

「ご主人様、今年もこのままにしておいてください。木の周りを掘って、肥しをやってみます。そうすれば、来年は実がなるかもしれません。もし、それでもだめなら、切り倒してください」

 

今日は、このイエスのたとえ話からです。このたとえのなかでは、イエスのわたしたちに対する憐みが示されます。罪深く弱いわたしたちの回心をいつまでも待ち続けるイエスがおられるのです。そして、このたとえ話は、わたしたちのなかで、神さまの深いあわれみとなってひろがっていると思います。この辛抱強く待っておられる園丁はイエスです。自分の十字架の苦しみと復活を通して、わたしたちの救いを約束してくださったイエスです。わたしはこう思います。これは私個人の解釈ですが、園丁はわたしでもあるのです。そして、神さまのために働こうとうするすべての人に、神さまをまだ知らない人も園丁になりえるのです。わたしたちは、たくさんの人の中で生きています。自分一人ではなく、支えあって生きています。自分のことよりも相手を大切に思うことを神さまは望んでおられます。この園丁(イエス)の使命を私も実行しなければなりません。救いをすべての人と分かち合うこと、辛抱強く、相手の回心を待ち望むこと。かみさまが、わたしたちひとりひとりを許してくださったように、わたしたちも人を許すこと、忍耐をもって、出会う人々を神さまのもとに導くこと。この心をいつも持っていたいですね。神さまは、すべての人の救いを待ち望んでいるのですから。