故ブラザー阿部のみことばのおすそわけ(58)

11月16日 ルカ福音書19章。
『ご主人様、これがあなたの一ムナです。
布に包んでしまっておきました。』 今日は、この僕の言葉を考えてみました。 この言葉だけを切り取って考えると、この僕の報告は、主人に、そんなにまでひどくとがめられるようには思えません。 頂いたものを大切にお返ししたというように思います。 この話から、私たちが頂いた恵み、タレントについて
考えてみました。私たちそれぞれの頂く恵みは
違いますが、神からの大切な恵みです。頂いた恵みの
大きさを感じることも大切ですが、大きさでは
ありません。もちろん、たくさん頂いた人は、
たくさんの豊かな恵みとして、神さまにお返し
しなければなりません。大切なのは、小さなお恵みを、心から感謝して味わい、豊かな恵みにすることです。 人は、人生のいろいろな辛さ、苦しさ、困難から、
神様からの恵みを、小さなものと感じてしまう時があります。神さまは、なぜ、わたしの一番苦しい時に、
手をさしのべて下さらないのか。神さまは、わたしの苦しみを見過ごしておられるのかなど、たくさんの頂いた
恵みに気づかずに生きている時があります。そんな時にこそ、神さまの恵みは、豊かな雨のように、注がれて
いるのに。平和を祈ろうという歌集の143番に、「ふり返ればいつの日も」という歌があります。今日は、
その歌詞を紹介しましょう。 1、ふり返ればいつの日も、一人ではなかった、苦しみ悩んだ日にも、あなたはそこにいた。 守られてきた日々が、心にしみるから、逆らってきた日々が、辛くなります。
2、愛されているこの時に、気づいている今は、返しに行きたいのです。この愛をあなたに。 誰かの中にあなたが、いられるはずだから、心を込めて愛を生きてみましょう。
3、神よあなたの望みを、この、私の中に、置いてください、いつも。 主よみむねのままに。喜びも悲しみも、心で受け止めて、誰かと共に生きるこの日が欲しい。 神さまがいつも私と共に歩んで下さることを感じていられるなら、どんなに心強いことでしょう。